『青田売り』と聞いてもピンとこない方も多いのでは?
語源は、稲の収穫などを収穫する前にこれぐらいの収穫が見込めるだろうとして先売りすることです。
不動産における『青田売り』とは、マンションや一戸建て住宅を『建築確認』だけ先に済ませて工事が未完成の状態で販売を開始する手法のことです。
例えば、一般的な新築マンション販売(モデルルームをみて決めますよね)や戸建建売り販売(敷地をみてここに建設されますよと案内されますね)が
そうです。契約としては土地付きの建物として『売買契約』を1本締結します。
なんか悪い取引かなっと思った方、ご安心ください。一般的にやっていることです。
ただし、注意しないといけないこともあります。
先に挙げたのがいわゆる『建売り』ですが、こちらは逆に『売建て』と呼ばれるものです。
このような建物が建ちますよと言われても、『建築確認』がおりていない場合があります。一見『青田売り』かなと見えますが、『建築確認済証』がおりていることが重要なのです。また、契約としては土地の『売買契約』と建物の『建築工事請負契約』の2本が必要となります。
建築確認前の建物を表示した広告は違法となります。『売建て』は違法になる可能性が高いので十分お気を付けください。
混同してしまうかもしれませんが、『建築条件付き売地』という表示もよく見かけると思います。
こちらは、土地の『売買契約』締結後一定期間内に『建築工事請負契約』を結ぶことが条件ですよということです。
参考プランはあると思いますが、あくまでも一例であることを明示しなければなりません。
工事の観点から見ますと、不動産の『売買契約書』に物件の引渡しの時期を記載する欄があります。
その為、その時期までにはどうしても建物が完成していなければなりません。
工事期間のゆとりがある場合は問題ありませんが、期間が短いと期日を守ることを優先するあまり施工の精度が落ちてしまうなんてことがないとは限りません。
こういうことで手抜き工事が発生するリスクがあるかもしれません。(一般的には無いと考えますが)
専門家のアドバイスを貰うなど、その点を良く注意してご検討して見てください。